第16回創発システム・シンポジウム
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おかげさまで第16回創発システム・シンポジウムは無事終了しました。ご協力に感謝いたします。
  目 次

  シンポジウムのご案内

計測自動制御学会 システム・情報部門では,第16回創発システム・シンポジウム「創発夏の学校2010」を開催致します.今年も,複雑系理論,生理学から社会学に至る幅広い分野でご活躍の5名の講師をお迎えし,ご講演頂きます. 今年は,参加者全員で「多様性と創発」という共通のテーマについてディスカッションしたいと思います.また昨年同様初日にポスターセッションを行い参加者間の交流促進を試みます.ベストポスター賞等の表彰も行いますので,学生,若手研究者の皆様は奮ってお申し込みください.多くの皆様のご参加をお待ちしています.

主催計測自動制御学会 システム・情報部門
共催文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「身体・脳・環境の相互作用による適応的運動機能の発現−移動知の構成論的理解−」
企画自律分散システム部会, 知能工学部会, システム工学部会

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  開催概要
日程 2010年8月6日(金) 13:00〜8日(日) 12:00
 
場所・交通 インテック大山研修センター (富山県富山市東黒牧140-1)
JR富山駅/富山空港から各々車で35分/20分.当日は送迎バスあり.
 
参加費 一般参加者:30,000円(内訳:参加費(14,000円),宿泊・食費(16,000円))
学生参加者:20,000円(内訳:参加費( 4,000円),宿泊・食費(16,000円))
 
プログラム
8月6日(金)
13:00   開会の辞
13:10 趣旨説明・施設説明
13:40 チュートリアル講演1 杉山 雄規 先生 (名古屋大学 大学院情報科学研究科)
「自己駆動粒子の集団運動と非対称散逸系の動力学」
14:50 休憩 (20分)
15:10 チュートリアル講演2 山本 義春 先生 (東京大学 教育学研究科 身体教育学コース)
「自由行動下の生体信号におけるバースト生成と病態」
16:20 休憩 (20分)
16:40 ポスターセッション
18:40 休憩 (20分)
19:00 懇親会 中庭にてBBQ
8月7日 (土)
9:00 チュートリアル講演3 谷口 忠大 先生 (立命館大学 情報理工学部 知能情報学科)
「記号創発システムへの構成論的アプローチ」
10:10 休憩 (20分)
10:30 チュートリアル講演4 川上 浩司 先生 (京都大学 情報学研究科 システム科学専攻)
「不便の効用を活用するシステムデザイン論試案」
11:40 昼食 (60分)
12:40 チュートリアル講演5 寺野 隆雄 先生 (東京工業大学 総合理工学研究科 知能システム科学専攻)
「中国科挙史とエージェント・シミュレーション」
13:50 休憩 (20分)
14:10 分科会セミナー
15:10 休憩 (20分)
15:30 グループディスカッションA
17:30 休憩 (30分)
18:00 夕食
19:00 一般グループ発表 (60分)
8月8日 (日)
9:00 学生グループ発表
10:00 休憩 (20分)
10:20 総合討論
11:50 閉会の辞
 
チュートリアル講演 下記の先生方を講師としてお招きし,5件のチュートリアル講演をしていただきます.

杉山 雄規 先生 (名古屋大学 大学院情報科学研究科)

講演題目   自己駆動粒子の集団運動と非対称散逸系の動力学
講演概要   自己駆動粒子は,通常の物資的粒子と違い,エネルギーの保存や作用反作用の法則を満たさない粒子であり,その意味で集団は,非対称な相互作用をする非平衡散逸系を形成する.自己駆動粒子は知的エージェント粒子ではないが,集団運動の効果により多様な動的形態を発現し,知能的振る舞いもする.しかも,この系は相互作用の枠を拡大した物理的対象として数理的に解析することができる.様々なシステムは何らかの“粒子的”単位の集団として構成されるが,交通流,粉体流,人間の集団運動,個体から生体分子などの生物的集団運動等,様々な流動現象を,この観点で統一的に捉え解析する力学を紹介する.

山本 義春 先生 (東京大学 教育学研究科 身体教育学コース)

講演題目   自由行動下の生体信号におけるバースト生成と病態
講演概要   自由行動下の生体信号として心拍数や身体活動度の長期時系列を解析すると,間欠的にバーストが生成されることにより,それぞれ増分の非ガウス性やバースト待ち時間の非ポアソン性を持つユニークな統計分布が頑健に得られる.本講演では,これら「バースト型」統計則の解析法,動物種や対象信号を超えた普遍性,それぞれ心不全やうつ病の病態における変異現象,そのモデリングの試みを紹介し,自由行動における時間秩序の創発とその崩壊について考えたい.

谷口 忠大 先生 (立命館大学 情報理工学部 知能情報学科)

講演題目   記号創発システムへの構成論的アプローチ
講演概要   自律的な知能が連続的な世界において,多様な概念や動作を獲得しようとする際に,如何に自らの経験を分節化し,同一性や区別を生じさせ,一まとまりの動作や概念を獲得するかが重要な問題となる.例えば,人間の幼児は1歳半程度で,様々な動作や語彙を親の動作や発話から模倣し獲得していくが,人間が環境中の連続的な情報をいかなる基準で分節化し,学習しているのかは明らかではない.本発表では,自律的な個体の学習を通して記号が創発的に社会の中で形成されるプロセスを,環境の分節化や非分節な他者の動作からの模倣学習を交えながら,取り組んできた発表者の記号創発システムへの計算論的な研究の取り組みについて概説する.

川上 浩司 先生 (京都大学 情報学研究科 システム科学専攻)

講演題目   不便の効用を活用するシステムデザイン論試案
講演概要   近年は不便なモノやコトの価値が様々なメディアにも取り上げられ,それらを積極的に評価することは,新たなライフスタイルの一つとなりつつある.一方でエンジニアの分野では,便利の押し付けで失われた事象があることに気付きながらも,システム側単独での高機能化や知能化が必ずしも人間─機械系に益するとは限らないことを知りながらも,従前の流れと異なる方向は暗中模索の段階にしかない.その指針の一つとなり得ることを期待して,単なる懐古主義という一言で一蹴するのではなく,また逆に「昔の暮らしに戻れ」と主張する市民運動に留まるのでもなく,何が失われたかを整理して新たなシステムデザインの糧とする試みを紹介する.

寺野 隆雄 先生 (東京工業大学 総合理工学研究科 知能システム科学専攻)

講演題目   中国科挙史とエージェント・シミュレーション
講演概要   自律エージェントのインタラクションから生ずる創発現象に注目したエージェト・ベース・モデリング(ABM)とそのコンピュータ・シミュレーションは,最近,社会経済システムに対する新しい接近法として普及が進んでいる.本講演では,エージェント・シミュレーションの歴史分野への適用について述べる.対象分野である中国の科挙試験は1400年以上も継続した試験地獄である.その一方,古きを訪ねるべく開発したモデルは,最近の進化計算手法やグリッドコンピュータ技術を利用している.これにより,ABMの考え方の広さと深さ,また新しい応用分野の雰囲気を感じとっていただきたい.
ポスター発表

シンポジウムの初日に,参加者の交流促進もかねて,ポスターセッションを実施します.構想段階の研究,既発表の内容でも構いません.ベストポスター賞等の表彰も行いますので,学生,若手研究者の皆様は奮ってお申し込みください.多くのご発表をお待ち申し上げております.

発表リスト
  1. 中村 亨 (東大),山本 義春 (東大): 身体活動時系列にみる行動組織化とその生成機序
  2. 白井 亨 (立命館大), 谷口 忠大 (立命館大): ギブスサンプリングを用いたインタラクティブ作曲システムの提案
  3. 高橋佑輔 (北陸先端大),谷口忠大 (立命館大): 交通行動と居住地選択行動の相互依存性についてのマルチエージェントシミュレーション
  4. 高嶋 淳 (東工大),峯岸 諒 (東大),倉林 大輔 (東工大),神崎 亮平 (東大): 脳-機械融合系を用いたカイコガ CPT 行動の解析
  5. 後藤 高英 (東工大),寺内 直樹 (東工大),高嶋 淳 (東工大),田渕 理史 (筑波大),櫻井 健志 (東大),峯岸 諒 (東大),倉林 大輔 (東工大),神崎 亮平 (東大): 仮想空間とリンクしたカイコガ適応動態の計測
  6. 大山直樹 (東大),劉兆甲 (東大),太田順 (東大): 物体の空間的疎密に応じた作業役割分担法を用いた群ロボットの多数物体再配置
  7. 細川 哲朗(同志社大) 舩戸 徹郎(京都大) 青井 伸也(京都大) 土屋 和雄(同志社大): 動作計測に基づくヒトの歩行運動時の位相反応曲線の推定
  8. 矢野 史朗 (東大), 青沼 仁志 (北大), 淺間 一 (東大): Serotonin 神経系による攻撃性神経修飾作用に関する数理モデル構築と分岐解析
  9. 中野 弘一, 高橋 徹, 山田 隆志, 山本 学, 寺野 隆雄, 吉川 厚 (東工大): レーザプロジェクションARによる過酷環境下でのコミュニケーション支援
  10. 小川 広晃(東京大学),千葉 龍介(首都大学東京),高草木 薫(旭川医科大学),淺間 一(東京大学),太田 順(東京大学): ヒトの姿勢制御機構解明のための基礎研究
  11. 鈴木理世(茨城大学), 田口詩央里(茨城大学), 井上康介(茨城大学): 多関節筋を有するヘビ型ロボットPAS-2の開発
  12. 新井豊 (東工大), 山本学 (東工大), 吉川厚 (東工大), 寺野隆雄 (東工大): 百万マルチエージェントを学習させる
  13. 田中祐史 (東工大), 山本学 (東工大),吉川厚 (東工大),寺野隆雄 (東工大): マイレージポイントの交換システムと消費者行動
  14. 佐藤史章 (東工大), 北澤正樹 (東工大), 高橋徹 (東工大), 山田隆志 (東工大), 高橋雅和 (群馬大), 山本学 (東工大) 吉川厚 (東工大), 寺野隆雄 (東工大): Agent-Based In-Store Simulatorの現在・過去・未来
  15. 林 叔克 (農工大), 近藤 敏之 (農工大), 沢田 康次 (東北工大): 相互追従運動による同時コミュニケーション成立条件の研究
  16. 近藤 玄大(東大),加藤 龍(電通大),横井 浩史(電通大),新井 民夫(東大):動作の「過渡」及び「定常」状態の筋電位信号を用いたハイブリッド指動作識別
  17. 蘇 彦聡 (神戸大学),村尾 元 (神戸大学):携帯端末を用いたエネルギー消費量推定へのHMMの適用
  18. 大矢智子 (大阪府立大), 福田弘和 (大阪府立大):植物の自律分散システムに倣う情報空間の構築
  19. 牧野浩二 (東京工科大),余錦華 (東京工科大),大山恭弘 (東京工科大):群移動時の各ロボットの相対運動に着目した座標系共有化手法
  20. 高橋淳二 (名大), 関山浩介 (名大), 福田敏男 (名大):複数ロボット概念表象間の写像推定に基づく相互理解

最優秀ポスター賞 受賞ポスター (1件)

  • 高嶋 淳 (東工大),峯岸 諒 (東大),倉林 大輔 (東工大),神崎 亮平 (東大): 脳-機械融合系を用いたカイコガ CPT 行動の解析

優秀ポスター賞 受賞ポスター (2件)

  • 中村 亨 (東大),山本 義春 (東大): 身体活動時系列にみる行動組織化とその生成機序
  • 近藤 玄大 (東大),加藤 龍 (電通大),横井 浩史 (電通大),新井 民夫 (東大):動作の「過渡」及び「定常」状態の筋電位信号を用いたハイブリッド指動作識別
分科会・グループディスカッション

チュートリアル講演の後,各チュートリアル講演に対応するグループに分かれ,講師の先生と一緒に講演内容に関する理解をより深めるための分科会セミナーを実施します.このために,各グループに割り振られた参加者には,講演内容に関連する課題文献を事前に学習していただきます.
また,分科会の後,それぞれのグループに参加している一般参加者・学生参加者はそれぞれ,グループディスカッションのグループ (全部で10班) に分かれ,ディスカッションのテーマに関して議論を行い,一般グループは2日目の夜,学生グループは3日目の朝に,それぞれ議論した内容について簡単にプレゼンをしていただきます.

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  会場へのアクセス
富山空港を経由して富山駅・インテック大山研修センター (会場) 間での送迎バスをご用意いたします.運行時間は以下の通りです.
8月6日: 富山駅 12:05 発→富山空港 12:25→インテック大山研修センター 12:45
8月8日: インテック大山研修センター 12:10発→富山空港 12:30→富山駅 13:00
バスの発着場所:空港
※  大変申し訳ございませんが,電車でお越しの場合,電車によっては富山駅での昼食の時間がとれない可能性がございます.その場合,電車内などで昼食を取っていただけるようお願い致します.また,東京 (羽田) から飛行機でお越しの場合,飛行機の到着からバスの到着まで2時間以上時間が空いてしまいますが,なにとぞご容赦ください.

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  関連リンク
過去のシンポジウム
組織等

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  問い合わせ先
第16回 創発システム・シンポジウム 幹事団
実行委員長 (校長)   井上 康介 (茨城大学)
副実行委員長 (教頭)   池田 心 (北陸先端科学技術大学院大学)
幹事 千葉 龍介 (首都大学東京)

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